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少女七竈と七人の可愛そうな大人

私、七竈17歳は遺憾ながら、美しく生まれてしまった。大人の男たちからじろじろと眺めまわされるたびに私は怒りを感じる。母に、世界に…。


基本的にハードカバーの本は(収納場所がないので)図書館で借りて済ますタイプなので、この本もそうしたのだけれど、三分の一ほど読んだところで「これはどうしても手元に残さなければならない」と脅迫にも似た思いがしたので、慌てて購入しました。
いやほんと、声を大にして言いたい、とてもよかった!
「SweetBlueAge」で先に発表されていた「辻斬りのように」もいい加減鮮烈すぎたけど、これもまあ素敵に凄い。七竈の髪と、鉄道の「黒」、七竈の膚と旭川の雪(とマフラー)で「白」、七竈の唇と本物のほうの実と(雪風のマフラー)で「赤」。とてもモノクロームで昔風だ。都会の土気色だとか後輩のパステルがたまに近寄ってくるけれども、あまりの潔さに混ざる事ができない。遠巻きに眺めるだけ、だけれどあちら側から見ると眺められるだけ。ぶしつけに眺められるだけ。
美しい七竈、美しい雪風、善良な祖父、美しいシェパード、そして黒々と伸びる鉄道模型。それとは別にもう美しくはない母親をはじめとする「七人の可愛そうな大人たち」。七竈とその周辺の心地よいものたちが大人たちから受ける理不尽(と思える)な区別と一方的な好意や敵意に、今まで七竈が守ってきた「世界」が少しずつ崩されていく。少しずつ大人になっていっているのだろうか。鮮烈な美少女は、美女へと変革していく中で、その形容をどう結実させるのだろうか。
五話のラストと終章と、それぞれの決意がとても印象的で美しかった。

「荒野の恋」も同じ恋愛/将来への漠然とした不安をテーマにしているけれど、ラノベ側と一般側でこうまで違うとは。
桜庭さん、おお化けしたなあ。直木賞とかとっちゃったりして。
そんなんなったらもう「ガールズガード」の続編とか書いてくれないだろうなあ(前だって計画すらなかったんだろうが)。ひっそり大好きで待ってるんだけどなあ。

装丁もとても美しい。持ってるだけで安心した気分になれる本です。表紙のようなシーンは作中に明記されていないけれど、雰囲気をとても表していて素敵です。さやかさん、ものすごくGJ!


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【2006.10.01】 そのほか
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若干体調が優れないのでおひるごはんはラーメン。 麺屋好日@東中野 煮卵ラーメン@800円 やさしいお味のラーメンです。パンチはないがな! 胃が弱ってる時に食べたくなるw さて、今日はこのブログを始めて以来初の日本人の作家さんです。 いや・・そんなに海外の文学ば?...
What's Design Blog 【2010.02.26】 []
少女七竈と七人の可愛そうな大人(桜庭 一樹)
 '''あらすじ''' 雪深き、地方らしい地方の町にて、平凡な母親から、場違いなまでに美しく生まれてしまった少女'''・七竈'''。 彼女にとってただ一人の同志である、美少年・'''雪風'''いわく、
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