読んだ本の感想覚書。ツッコミ・補足・トラバ等歓迎です。
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俗物図鑑/筒井康隆/新潮文庫

ちょっと、いやかなり常軌を逸した人々が、これでもか、これでもかと出てくる本書。「涙」とは縁がないように思えるが、いや、これほど泣いた本もないなあ。何回読んでも泣く。ぼろぼろ泣く。そしてスッキリ。
でもやっぱり該当部分だけ読んでもスッキリしないしちょっとしか泣けない(やっぱり泣くけど)。じっくりねっとりべっとり贈答品や痰や虫や盗聴や覗きやリベートなどなどキチガイじみたこだわりぶりを読み、人となりを味わい、戦いぶりをはらはらと見守り、そして辿りつくラストの攻防を読んでこそ、号泣となるわけですよ。

あと、普通の(笑)泣ける本としては
「ペリペティアの福音」秋山完/ソノラマ文庫 …の、下巻。
「スキップ」北村薫/新潮文庫
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カラフル/森絵都/理論社

天使が一度死んだはずのぼくに言った。
「おめでとうございます、抽選にあたりました!」

…から始まるストーリー。
他人の体に入り込んでおそるおそるな「ぼく」。クラスメイトや家族に今までの「彼」とは違うことを悟られないように、かつ気楽に生活をはじめる。
その「秘密」は守られるのか。天使がぼくに対して持っている「秘密」はなんなのか。
どきどきしながら読んで、読後はすっきり!
「プラスティック」井上夢人/双葉文庫

いつも「一風変わった」テーマや切り口で語る井上夢人さん(大好き)。
で、まあワープロで書かれた日記という形式でストーリーが進むこの小説なわけですが、巧妙な「記録小説」なわけです。このへん、読んだ後で実感するはず!
しかし何もかもがネタバレになりそうで、あらすじすら書けない。何も言えない。
最近、講談社文庫でまた出たようです。加筆・修正があるかは不明。

井上夢人さんとしては、「オルファクトグラム」(講談社ノベルズ)「風が吹いたら桶屋がもうかる」(集英社文庫)が特におすすめ!
「呪禁官」牧野修/祥伝社ノン・ノベル

呪禁官
[bk1]

葉車創作(ギア)は、呪禁官になるべく養成学校で訓練に励んでいた。「呪術」が政治的経済的にも重要視される今日、呪禁官は違法呪的行為を取り締まる査察官だった。呪術廃絶を標榜する科学者集団や、不死者との魔戦が始まる。


古今東西ありとあらゆる呪術を勉強する呪禁官養成学校のおちこぼれ4人組がおどされたりすかされたり(笑)しながら最後には強大な敵と戦う、ほんと面白い本。
友情のきらめきですよ。
あとは「竜が飛ばない日曜日」咲田 哲宏/スニーカー文庫 も友情のきらめき。
学校と友情ってほんといいコンビだよなあ。
「殺しの双曲線」西村京太郎

ミステリのトリックとして、一卵性双生児を使ったものはよくあるとおもうけれど、それは割と禁じ手というかそういう位置にとられやすいのを逆手にとった力作と思う。
「ファイナル・セーラー・クエスト完全版」火浦功/角川スニーカー文庫

恩田陸の「麦の海に沈む果実」も思いついたけど、こっちは別の機会に(笑)使う予定なので、こちらを。
この学校は、モンスター・トラップひしめく地下ダンジョンの中にあって、その中を方向音痴女子高生・のりこが必死に登校していく、という連作短編シリーズ。保健室の先生や古きよきツッパリ少女、熱血先生といいキャラでまくり。一昔前のギャグのずれっぷりがまたよい。
収録作
「セーラー服と試練場」
「モンスター100人に聞きました」
「ヒットポイントが150トン」
「ひと夏の経験値」
「故郷は、豆腐にありて想うもの」
「プールでクエスト」
「幸福の黄色い半魚人」
いやはや、見つからない!
さまざまな本に公園はでてくるけれど、「公園」といえば!な本がでてこない!
というわけで、公園=こうえん=講演 となぜか、一番はじめに条件反射でうかんだ筒井康隆「講演旅行」が載っている「おれに関する噂」をあげて逃げることにする。
またあとで思いついたらかえるかもしれない。

2006/06/04追記

これぞ公園、をようやく読みました。
都市伝説セピア/朱川湊人/文藝春秋
に収録されている、「昨日公園」。

時間ループものの快作です。公園を拠点に残酷な決断がせまられる一瞬。夕やけの公園が眼に浮かび、切ないです。
「三月、七日」森橋ビンゴ/ファミ通文庫

三月、七日
[bk1]

『幸せになんてなれるわけない。いい事なんて起こるわけない。友達なんてできるわけがない』孤独で寂しがり屋な少女、七日。優等生を演じ続ける少年、三月。運命の悪戯か偶然か、二人は出会い、惹かれていく―。少年と少女の恋の軌跡。



まっとうなボーイミーツガールもの。誰もが通ってきた道だよなあ、と胸をもぞもぞさせて読みました。
切なくて、もどかしい。
ラストは賛否両論あるようだけど、彼女たちが幸せならそれでいいの。

マンガだと「はちみつとクローバー」羽海野チカ/クイーンズコミックス。
はぐちゃんと竹本くんがどうなるのか気になる気になる気になる!
「こころ」夏目漱石

言わずと知れた名作ですが。
「昔読んだし~」「つまんなかったよ」と学生時代に思ってその後読んでないのだったら、ぜひ再読をおすすめします。
まず美文!
それでもって、先生の気持ちの苦しく、怖く、切ないこと。これ以上の切なさは未だ知りません。

切ない、といえば乙一の代名詞なわけですが、彼の作品のなかでは「きみにしか聞こえない- Calling You -」か「SEVEN'S ROOM」(悪夢制御装置/角川スニーカー文庫収録)が切な系おすすめ。


おだやかな生活を送っていた男の子に、突然、両親の離婚話がふりかかる。家を出た父を連れ戻し、再び平和な家族に戻りたいと強く願う少年が向かった先は、運命を変えることのできる女神の住む世界「幻界(ヴィジョン)」だった。5つの「宝玉」を手に入れ、女神のいる「運命の塔」を目指す彼を待ち受けるものとは!? トカゲ男にネコ娘、火を噴くドラゴン。コミカルなキャラクター勢とともに、次々と沸き起こるトラブルを乗り越え、少年は強くたくましくなってゆく。


冒険に出るまではよかった。伯父さんの優しさ、亘の思い、父母の都合。ちょっと泣きそうになったくらい。
しかし、幻界に行ってまあ冒険がはじまるのだけど、ゲームのRPGなみにご都合な展開、優等生な展開に正直飽きた。妙に現実とリンクしている(のがミソなのだろうけど)のも萎えた。

図書館
【2004.09.22】 そのほか
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連続放火事件の現場に残された謎のグラフィティアート。無意味な言葉の羅列に見える落書きは一体何を意味するのか? スタイリッシュ・ファミリー小説。


最近大活躍な伊坂さんの本。図書館でやっと借りられました。
っていうか、帯の担当者の言葉、サムイ。
担当者がすすめるのって、自画自賛みたいじゃない?

それはともかく、本はすごくよかった!(ここらへんもちょとクヤシイ)
重いテーマだけれども、軽さとミステリと電波がいい調子にミックスされていてすんなり入ってくる。構成も巧みでがしがしと読みすすまされてしまった。お父さんかっこいいなあ。お母さんかっこいいなあ。兄弟っていいなあ。

図書館
【2004.09.21】 ミステリ
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「あんまりがんばらずに、生きていきたいなぁ」 巣籠カナは、そんな言葉を呟いてしまう15歳の少女。ある夜、家族とのトラブルから家出し、町のダストシュートで、とんでもないものを発見する。――それは、銃を握ったまま眠る全裸の少女だった!


UFO騒ぎ、宇宙人、ダストシュートで凍った少女-、と小道具はSFっぽい電波っぽい感じだけれど、まごうかたなき「ライトノベル」「青春小説」「ジュブナイル」なんとでも呼んでしまおう。中高生に、まさに今うごうごしている世代に、かつてうごうごしていた世代におすすめです。
高野音彦さんの絵がまたぴったりなんだなあ。
ぼんやりと自我を探しているところなのに、まわりからはやいのやいのとちょっかいを出されて、男女の差に大げさに騒ぎ、ありのまま受け止めてくれる人っていないのかななんて当時は思っていたよなあ、なんて思い出してしんみりしたり。
面白かったです。
「パトローネ 護民官ルフィ&ワイリー」 伊豆平成/角川スニーカー文庫

かわいい恋物語なのですよ。
護民官(同心や岡引みたいなの)と犯罪者なんですけどね。
その二人が事件を解決しようとする二人三脚っぷりと、ワイリー(犯罪者のほう)と彼が使役する「錆色の血族」との二人三脚っぷりのダブルで受賞、みたいな。
OKAMAさんの絵もとってもかわいいのです。
今のところ2巻まで。売れたら3巻もでるかしら…。

マンガだと「うしおととら」かなあ。
うしお&とら、朝子&うしお、とら&真由子と二人三脚にはことかきませんよ!
終盤の真由子ととらのくだりは何度読んでも泣ける…!

5人のクローン姉妹の複雑な心模様を描いた表題作ほか、「永遠の森」の後日譚「お代は見てのお帰り」など、先端科学がうみだす、さまざまな心の揺れを描いた9篇。


連作ではない短編集。
全体を通してのイメージとしては、「優しい夢」。
美しさとは、人とのつながりとは、社会とは。どの問いに関してもやさしく、あたたかい視点から語られる世界は絶品です。
「賎の小田巻」「箱の中の猫」「ホールド・ミー・タイト」が好きだなあ。

図書館
【2004.09.21】 SF
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西暦2025年。日本中部の200万都市の一角・今池。暴力と無秩序が支配する世界で、17歳の森本聖畝は、国による陰謀を暗示する情報が入った1枚のディスクを手に入れ…。第2回小松左京賞受賞作品。


SFという場を借りて、SFっぽい近未来のなかで社会派やってみました、みたいな。
バトロワを意識して作られたそうですが、未来日本のどうしようもなさが似てるくらいで別に殺し合いはしないし、管理はしないし(しなすぎ)さほど似ているとは。
っていうか救いがないなあ。ここまでイヤ~な感じに突き抜けてるのもまたすごい。

図書館
【2004.09.21】 SF
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喧嘩で人を殺した仮釈放中の青年と、犯罪者の矯正に絶望した刑務官。彼らに期限は3カ月、報酬は1000万円の仕事が持ちかけられた。それは、記憶を失った死刑囚の冤罪を晴らすことだった。第47回江戸川乱歩賞受賞作品。


……っていうか、死刑執行人の苦悩(大塚公子/角川文庫)?

階段探し、指紋がらみのやりとりはオリジナルとしても、南郷あたりはまったく「死刑執行人の苦悩」を読み返してるみたいで興ざめ。
【2004.09.21】 ミステリ
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メシアの処方箋

ヒマラヤで発生した氷河湖決壊。下流のダム湖に浮かび上がったのは古代の「方舟」だった。その内部から発見された木簡には驚くべきメッセージが秘められていて…。「救世主の作り方」を提示するSFエンターテインメント。


前作「神様のパズル」で宇宙を作っちゃった作者さん、今度は「救世主」を作ることになりました。
表紙と(特に)背表紙、ラノベっぽい。
軽妙なキャラクタと語り口と会話でぐいぐい読ませます。北川の寒いギャグ、ロータスの「振込先は~」なお約束に笑った。
遺伝子操作で救世主を作る、というラインでSFから冒険小説にシフトしていくにつれて面白さもヒートアップ。ラストちょっと落ち着いたところできれいに着地。これもやっぱり面白かったです。
(というか最近続けて遺伝子関係の本(五人姉妹・重力ピエロ・これ)を読んだけど、刊行時はやっていたのか?)

20040921読了.図書館
【2004.09.21】 SF
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「戦略拠点32098 楽園」長谷敏司/角川スニーカー文庫

戦略拠点32098 楽園
[bk1]

楽園と呼ばれる惑星の真実が明らかになった時、恐怖と感動がおそう。

千年以上も星間戦争を続ける二大勢力。サイボーグ兵ヴァロアは、敵の超機密惑星「楽園」へ降下する。だが、そこにいたのは、敵方の兵士一人と少女マリアだけだった。第6回スニーカー大賞金賞受賞作。



別に休日の話、というわけではないのだけれど。
「ぬけるような青い空」「白い雲」「どこまでも続く草原」そんなキーワードが休日を思い起こさせます。
ある施設(?)を淡々と管理する少女とロボの生活と、そこへ乱入した外部からの人間が織り成す静かで淡い物語がしんみりとさせる佳作。記憶と人、花と船。もっと読まれていい本だと思うのですよ。イラスト(choco)もサイコウです。

他の方の書評/感想
第弐齋藤 土踏まず日記さん
麻弥さん
読丸電視行さん
読書中記仮さん

メルサス「メルサスの少年」菅浩江/徳間デュアル文庫

この質問を始めてからざっとメモ帳に、質問とその答えをあげられるだけあげていたんですが、やけにデュアル文庫が多い。最近は刊行が全然なくて、なかったことにされているような気もしないでもないですが、過去の名作SFを復刊したりとかなり注目してたんですがどうなんでしょう。

メルルキサスという孤立した都市に住む、さまざまな姿をした住人(これがまたやたらめったら綺麗で魅力的なんだわ!)のただ一人の子供としてかわいがられている主人公イェノムが、都市の外からやってきた少女、カレンシアと出会う。
世界が綺麗、言葉が綺麗、ストーリーが進むにつれ見えてくる本音が、成長が美しい。大切な本です。
基本的には、「泣ける!」というよりわくわくするような浮き立つような本が好きなのだけど、イメージする本は泣ける本が多いような…。それだけ心に残った、っていうことなんでしょうか。

というわけで、手紙からイメージする本↓
「ぶらんこ乗り」いしいしんじ/新潮文庫

ラスト近く、主人公の両親が旅先からあてた手紙に、一気にぐわっときました。
ハンカチ必携。

刀京始末網
[bk1]

21世紀初頭。「刀京(とうきょう)」と名を変えた街――東京は、犯罪者「愚連」とそれを追う「始末」で溢れていた。父の仇を討つため、刀京へとやってきた雅は、年下の恋人・明とともに始末としてその名を馳せていく。しかし、人を殺害する権利を有した始末としての生き方と、明への想いに揺れ、何が己にとっての真実であるのか苦悩するようになる――。


ひどく、なまなましい小説だった。悪い意味ではなく、匂いたつような、温度を感じるような、ぎちぎちと迫ってくるようなそんな読後です。切ない。胸が痛い。
退廃とした世界のなかで、生真面目とも臆病ともとれる主人公雅が潔くて好きだ。彼女の愛する明が好きだ。愛しいなあ。
20041111225259.jpeg勝負といえばいくらでも本はあるだろうけれど、一番にイメージしたのは
「Kの流儀」中島望/講談社ノベルズ

極真空手の達人(でもウブ)である主人公が、中国拳法、ボクシング、少林寺拳法、柔道、空手、剣道のそれぞれ達人(でもみんな不良)と激しい戦いをくりひろげ続ける話。
ビリビリとしびれる勝負の連続です。
同作者同レーベル「14歳、ルシフェル」もかなりのビリビリ勝負っぷりなのであわせておすすめ。

マンガだと「エースをねらえ!」山本鈴美香/中公文庫 に尽きますね!
勝者の悲哀、師弟の絆、思いやり、触れたら切れそうな緊張感のある世界が余すところなく表現されていて、何度読んでも泣けます。思い出しただけでも泣けてきた。

「私、変な男の人を見たの!」 商店街周辺に変質者が出没していた矢先の事件-。だが、少女と弟の証言が微妙にズレて…。生徒たちの心をピアノ教師杉原亮子が解きほぐす癒しのミステリー連作。


視点がすこしずつずれていく(章ごとに主要人物が違う)連作集。あからさまな殺人とかではなく、日常の謎を解き明かす系。
章ごとの謎に加えて、全体を通した大きな謎がページを繰る手を止められません。
長所だと思われていた亮子のある部分が実は諸刃の剣だったことがわかる終盤は切ない…!
でもそれを乗り越えようとするコンサート/ラスト部分はすごく心が温かくなって癒されます…。

図書館
【2004.09.17】 ミステリ
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20041111225037.jpeg条件反射でいくと、「暗いところで待ち合わせ」乙一/幻冬舎文庫なんだけど、あんまり待ち合わせっぽくないしなあ。
というわけで↓コレ

「リアルライフ」坂本 和也/ファミ通文庫

携帯で待ち合わせ場所に行き、「試合(ゲーム)」と呼ばれる体を張った勝負を続ける、何考えてるかわかんない主人公。

ラストがいいんだな、これが!


20041111224900.jpg「笑うな」筒井康隆/新潮文庫

記念すべき初・筒井体験本。
短編集なわけですが、はじめが表題作の「笑うな」。初読は中学の頃、もう10年以上前の話ですが、中の人と一緒にげらげら笑いながら読んだのを覚えています。
だから質問を見たとき「爆笑」→「笑うな」と即座に思いつきました。
筒井さんのショートショートは面白いなあ!

古来より、世にうごめく天魔を鎮めてきたという鎮守人たち。
そして現代。 天照館高校と、姉妹校である月詠学院に通いつつ活動を続ける若き鎮守人たちは、天魔への対処法を巡って激しく対立していた。
その対立が、新たな闇を助長して……。
鎮めるか? 屠るか? 今、2つの正義がせめぎ合う――。


まさに絵買い(岩崎美奈子さん)。まさにツボ絵。よってゲーム未プレイです。
ゲームのサイトも見たけど、ストーリーラインだけなぞった感じ?印象としてのボリュームとつりあいがとれてない感じだった。つまり足りナーイ!!ということだけど。
天照対月詠の価値観の違いをどう歩み寄っていくかとか、新旧世代の意識の差とか、もっと読みたかったな。
っていうか、ゲームやれってこと?
20041111224657.jpeg「BIOME 深緑の魔女」伊東京一/ファミ通文庫

膨大な動植物で構成された、一個の「世界」のなかで、つっぱって悩んですかしてあしらって、かっこよく毅然として素敵な主人公が少しずつ、恋を知る。
ラストは切なくてなけるですよ…!

しかし、いきなりちょとずれている予感…。

ネットをさまよっていたら見つけたので、挑戦してみたいのです。
でも、いきなり1つめで悩んでいたり(笑)

象られた力
[bk1]

惑星“百合洋”が謎の消失を遂げてから1年、近傍の惑星“シジック”のイコノグラファー、クドウ円は、百合洋の言語体系に秘められた“見えない図形”の解明を依頼される。だがそれは、世界認識を介した恐るべき災厄の先触れにすぎなかった…異星社会を舞台に“かたち”と“ちから”の相克を描いた表題作、双子の天才ピアニストをめぐる生と死の二重奏の物語「デュオ」ほか、初期中篇の完全改稿版全4篇を収めた傑作集。


昨日が発売日、ようやく入手できました。ハヤカワの新刊置場にはもうなかった。いやはや、予約しといてよかった!
(まだ入荷してないのわかってて昨日も本屋に行ってしまったし)
手にした瞬間、涙ぐみそうになった(笑)

一度『神魂別冊』のほうで読んではいたけれど、全面改稿とあっては(いや、なくても)買わずにはいられませんて。ホントは新刊場から1冊、予約したの1冊で計2冊買うつもりだったんだけどなあ。そうすれば人に貸しながら自分でも読めるからな~。

(以下、書評とか内容紹介とかはまったくなくて、純然たる感想文です。いやはや、浮かれまくっております)

なにより、自分の空想力のなさが悔しい。もどかしい。
すぐそこに素晴らしい世界が両手をひろげて待ってくれているのに、届かなくて遠くに霞んでるのを見てる気分。
飛先生の見てる世界にもっと触れたい。あの世界をもっとすみずみまで、舐めまわして搾りつくして体のうちにおさめたい。
気持ちばっかりが先行してしまって慌てちゃってまだまだだめです。でもまあ時間はたっぷりあるし、これから何度でも読み返して思うさま探れるからいいのさ。(負け惜しみ)
精緻な細部が全体をつくりあげていくのをまず楽しんで、その圧力が最高潮にきたあたりでゆっくりと傾いていくのを楽しんで、世界のほうにだまされていたと気付くぐにゃりと歪む瞬間、小片となって崩れていく瞬間が好きだ。脳の五感を司る部分をゆさぶられているようで。
前作『グラン・ヴァカンス』を読んだ時、‘想像力を総動員して読みたい’と書いたけれども、表題作『象られた力』のクライマックスはそれでもまだ足りない。圧倒的なこちらのスペック不足。
あー悔しい!

それでも、本を閉じた時は胸が、体が震えました。飛先生、ありがとうございました!

「空の園丁」(仮)がますますたのしみです。

と、いうわけで皆さんも777円(税込)持って本屋さんへどうぞ!
【2004.09.09】 SF
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  • あひる
  • 国産SFとラノベとミステリ
    マンガはたいていコミクス派

    ◇◇個人的ツボ◇◇
    ・時間ループ
    ・頭のいい少年が悪巧み
    ・イっちゃってる
    ・陰陽・妖怪とかそういうやつ
    ・学園(寮だとなおさら)
    ・誘拐
    ・メガネ

    kawano55(アットマーク)hotmail.com

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