| ゼロ戦は戦中の日本で大活躍した戦闘機だ。それが突然現れ、大人たちをみんなつれていってしまった。残された子どもたちは心配した。おとうさんやおかあさんはどこへ・・・ |
☆☆祝☆☆ 創作子どもSF全集 全部読んだよ ☆☆
「おかしの男」から始まり、「孤島一人ぼっち」「砂のあした」「宇宙バス」「犬の学校」「消えた五人の小学生」「宇宙にかける橋」「宇宙ヨット旅行」「コンピューター人間」「シュリー号の宇宙漂流記」が特に面白かったなあ~。大満足でした。わくわくどきどきハラハラ、ほろり。こういう本こそ子供のうちに読みたい/読ませたいシリーズですね。
閑話休題。
ゼロ戦とかいうので戦時中の話かなあと思ってつい避けていたのですが、まあ最後になったので読んでみたら一応「当時」未来であるところの1990年の話でした。もう2000年になってるのに未来話でなんだか不思議な感じ。
スモッグが空を覆い、二重防スモッグマスクをつけて学校や会社に通い、サプリメントで栄養を補い、海は廃液でどす黒く光っている。そんな公害だらけの日本で、工場と公害を海外の発展途上国におしつけようとする大人と、おかしいと思う子供の話。微妙に独裁主義をおしつけられそうに感じ、作中の子供と一緒に気分が悪くなる。
大人が社会から消え、今までしていた大人の仕事(食事作り/ライフラインの供給等)は突如現れた謎のゼロ戦が請け負い、それを不服に思う子供たちが決起するところで話は終わる。
しかしその子供たちも、戦後から公害へいたる現在と同じ道を辿りそうな雰囲気がだだ漏れで、気分の悪さと未来への閉塞感で息が詰まる思いだった。
20060415 図書館
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